2016年6月7日火曜日

尼厳山の岩場






クラックを利用して登る下部壁とボルトルートの上部壁からなる岩場。下部壁は#5までの大き目カムで支点を取るが、登り自体は意外にフェース的である。そのため、カムの構造としくみを学びながら登るのにぴったり。時々ジャミングを求められる点もよい。上部壁も高難度ルートは無いが面白いルートが多いと思う。終了点が無いルートもあるので、懸垂下降をするつもりで取り付いたほうが無難。

岩場から周囲を眺めた時、山並みから切り離された不思議な山が見える。かの有名な皆神山である。海底火山由来のこの山は、低重力地帯があったり、ピラミッドがあったり、旧日本軍の塹壕があったり、クロサンショウウオが生息していたりと、月刊ムー的な場所で隅に置けない山だ。

<アプローチ>
最短では国道8号線から148号線で白馬を経由し山越えで長野市に入る。上越まで行って国道18号線を利用すると遠いが片側二車線で快適。美しい海岸線のドライブも情緒があってよい。前者で3時間30分、後者は4時間で駐車場に着く。駐車は池田の宮を利用させていただいた。より広い場所が望ましいが、どこに駐車すればいいのかはよくわからなかった。登山道を20分ほど歩いて岩場に向う。

<快適登攀可能季節>
南面で藪も多く6月以降は不快と考えられる。晩秋と春先が良さそう。

<博物館など>
池田満寿夫美術館:池田満寿夫は長野市出身の多彩な芸術家である。ぶちまけてくる感じの作風で時に会心の一撃をくらう。

真田宝物館:池田満寿夫美術館のお隣。屏風に甲冑に茶道具と縁の品にお目にかかれる。

北斎館:小布施町にある葛飾北斎専門美術館。北斎は富嶽百景だけではない。北斎最晩年の大作、祭屋台の龍&鳳凰、男浪&女浪を観るだけでも訪れる価値はあると思う。とても80代が描いたとは思えない。

北野美術館:日本画、西洋画、蒔絵にギリシヤの陶器まで展示している美術館。企画展も四季を意識した風流なものが多く落ち着いた雰囲気。

水野美術館:キノコで有名なホクト株式会社が運営する日本画の美術館。横山大観の無我を所蔵していることで有名。庭園も素敵である。菱田春草の絵が印象に残った。市街地にあるので行くには渋滞覚悟で気合がいる。

<温泉>
松代荘:酸化鉄の析出が凄い塩分濃度の高い温泉。浴槽の入り口は析出によってハング帯を形成しており入浴時の足運びが難しい。加えて浴槽内は濁っており底が見えないので、慎重にクライムダウンして着水するようにしたい。

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